スズメバチの生態!

スズメバチ、アシナガバチの冬の動向と、冬に巣を駆除することの意味

 夏から秋頃になると、活動の最盛期を迎えるスズメバチやアシナガバチ。 では、冬になると、これまで営巣活動を行っていた蜂たちはどこに向かうのでしょうか。 残った蜂の巣は、冬の間に駆除しても、有効なのでしょうか。 そこで今回は、スズメバチやアシナガバチの冬の動向などをご紹介します。

冬に蜂たちはどこにいるのか?

 9~10月頃の秋にかけて、スズメバチやアシナガバチには新女王バチが生まれます。 そして雄バチとの交尾活動を終え、冬にかけて新女王バチは一匹で越冬のために倒木や土の中などに身を移し、冬眠を始めます。

 残った働きバチや雄バチは冬を越えることはできず、全てその年の間に死んでしまいます。 そのため、蜂たちが巣を作り始めてから活動を終えるまでの期間は、春から秋までで、一つの巣が一年を超えて活動することはありません。 そしてまた春になると、新女王バチが冬眠から目覚め新しい巣作りを始めるのです。

スズメバチやアシナガバチが越冬を行う時期

 スズメバチやアシナガバチなど、それぞれの種類によって、女王バチが越冬を行う時期は若干異なります。

 スズメバチの中でも「モンスズメバチ」「ヒメスズメバチ」は10月頃までに活動を終え、「オオスズメバチ」「コガタスズメバチ」は11月頃、「キイロスズメバチ」は12月頃まで活動を続けます。
 一方、アシナガバチはスズメバチと比べて活動期間が短いのが特徴で、3~4月の春先から巣を作り始めて、9月頃には活動を終えてしまいます。 ただし、これらのスズメバチやアシナガバチに共通しているのが、営巣活動が最も最盛期となる7~9月の夏から秋にかけてが、蜂たちの警戒心が高まり、攻撃性が増すということです。
 普段はおとなしい種類でも、巣に近づくだけで威嚇や攻撃をされる恐れがありますので、この時期にむやみに巣に近づかないように注意しましょう。

冬の間に行う蜂の巣の駆除は有効?

このように、冬になるまでには活動を終える蜂の巣ですが、空っぽになった蜂の巣は、冬の間に撤去しても有効と言えるのでしょうか。 実際のところは、冬になった時点で蜂の巣を撤去したとしても意味はありません。

 なぜならそこは、すでに蜂たちの目的を終えた後であり、また翌年の春になれば、同じ場所に女王バチが新しい巣作りに訪れる可能性があるからです。 そのため、蜂の巣を駆除したいと考えた場合には、春頃の巣作り初期の段階に駆除を行うようにしましょう。 営巣活動の初期の段階では、女王バチしかいませんので比較的簡単に駆除できます。 女王バチがいなくなれば、その後の営巣活動ができませんので、蜂の巣ができることもありません。

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